画像検索による単語を記憶するという方法について実践してきたが、いくつか難しい点があったため、共有したい。
最も難しいのは抽象的な言葉をいかにしてシンプルな画像として発見できるかであった。結論から言うと、抽象的な言語は基本的には画像化できない。そのため抽象的な単語を具体的なイメージに落とし込んでその具体的なイメージでわかりやす画像をピックアップするという方法をとっていた。
しかし、その具体化されたイメージは人それぞれであるため、なぜその画像が使われているのか理解できない場合も多いと思う。また、具体的なイメージを提示すると必ず、何らかの別要素が入り込んでしまう。例えば、「無」というものを画像で表現しようとすると、それは白か黒かの一色だけの画像になることが多いと思うが、無が塗りつぶされた一色の絵の画像ではないことは明らかだ。数字についても同じで3や4を物で表せばその物が自動的に関係してしまう。数字は数字でしかなく、何か物体が絡むことは本来の意味を歪めてしまう。
このように考えると、言葉を画像だけで単語を理解するのは大変難しい。このことははっきりわきまえたほうが良いだろう。
ではどうすれば画像検索による英語学習の効率を向上させるか。それはコアのイメージをまず理解するということが重要ではあるまいか。このコアのイメージが違うために単語を覚えても実際に使用できなかったり、理解が不安定になり、リスニングやリーディングができない。英語を学習すれば幾度となく出くわす単語でも、出会うごとに意味が異なっていると認識されれば、なかなかその単語を覚えることができない。しかしコアのイメージをはっきりさせておけば、その意味を手掛かりにしてその単語が使われるパターンを認識できる。こうして単語の運用能力が高まるのであろう。
そうであるならば、まず、ネイティブがイメージするコアのイメージを画像として提供しよう。コアの安定した意味を捉えることでまた違った場面で出くわしたときに何らかの理解の手掛かりになろう。そういったコンセプトで画像検索学習動画をこれからは作っていくことにする。
同じことはランニングにも言える。腰高で、フォアフットで、前傾で、というように数限りなくその動作についていくつもの方法論が提示されている。その方法を毎日動画で紹介したりするYutuberがいたり、本で何ページにもわたって走り方について詳細に書かれていたりする。しかしそれらをすべて覚えて一度に実践しようということは不可能である。それよりもまずコアになる動作を覚えたほうが良い。そのコアの動作のみを気にしてトレーニングをすれば自然と正しい走り方は導き出される。ランニングの場合のコア動作はしっかりと反発をとらえるということである。反発を捉えるための走りを考えれば自然と腰高になり、フォアフットで走ることになる。このようにまず一つだけどうしたいかのイメージを持てば、枝葉の方法は勝手についてくる。凡人が一定レベルを突き抜けようと考えるのであれば、このコアのイメージ(基礎)をたたきこんでどのようにそれが使われるかは実践で試していく方法がベストである。
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