比喩というと「~みたいな」という使い方で日常使われている。比喩が使われる理由は、別のある概念を既存の概念で連想、想起させるさせる目的で使われる。適当な言葉がない場合や知らない場合、新たな言葉を作るより経済的・効果的にその概念を説明することができる。しかし、文化的な背景に依存した発想が多く、言語が変わるとなかなかその概念を話者と一致させることは困難である。例えば、「stand」。立つ、という意味であるが、I can't stand anymore.で我慢できない、という意味を表すことができる。これは立つ→支える、という意味の広がりからこれ以上支えられないという意味の派生で我慢できないという意味になっている。日本語では「立つ」から「支える」という意味の派生が全く捉えることができない。英語が難しい理由である。比喩はコメディーでも多々使用されるため、いわゆる「笑い」「ジョーク」といったものも理解することが難しい。英語学習とは本来こうした概念理解に努力を割くべきであり、単語を覚えたり文法問題を解いたりすることに労力を使ってはいけない。TOEICを何点取ろうが、こうした学習態度で英語を学び続ける限り生涯英語を実践的に使える知識を身に着けることはできない。
ここで比喩の具体例を見ていこう。
比喩は主に3つに分けられる
2つの似ているものに対して、あるものを別のもので言い換えるパターン
動物系:
Pig: 豚⇔食べ方がだらしない人(例)Ken was a pig at dinner.
Snake: 蛇⇔陰険な人(例) How could she marry a snake like that!
Mule: ラバ⇔頑固な人(例)Ken is a mule. I do not think he is gonna change his mind.
Sheep: 羊⇔従順な人(例)I am not a sheep! I will do what I want to do.
Rug rat: こども⇔ちび(例)I will ask my mom to take care of the rug rats.
Dragon: 竜⇔厳しい人(例)My teacher is a dragon.
Swan: 白鳥⇔優美な人(例)She is a swan.
Zoo: 動物園⇔混乱状態(例)The classroom was a zoo.
800-pound gorilla: おおきなゴリラ⇔有力者(例)He is the 800-pound gorilla.
It’s time we acknowledge the elephant in the room.
そろそろ例の問題に向き合わなければいけない
pink elephant(幻覚)
white elephant(厄介物、無用の長物)身体系:
He is on a trip to heal a broken heart.
彼は傷心旅行中です。You are such a lazybones.
あなたってほんとに怠け者ね。Did you get cold feet?
怖気づいたの?食べ物系:
She is a peach.
彼女は素晴らしい女性だよ。Peachには、素晴らしい人、素敵な人という意味があるThey sold me a lemon.
欠陥品を買わされた!
酸っぱいlemonには悪いニュアンスがあり、欠陥品、役立たずという意味The top banana in this branch is him.
この支店のリーダーは彼です。
Top bananaは演劇・ショーなどの主役を表し、second bananaは脇役やボケ役One rotten apple spoils the barrel.
樽の中の一つのリンゴが悪いと、全部ダメになる。That's the way the cookie crumbles.
しょうがいない。クッキーが簡単に崩れることから。
隣接性・関連性に基づく比喩である。ドラマなどよく見かけるパターンはいつも正しいことしか言わない人に対してMr.justiceなどと陰口をたたくパターンである。多義語では例えば「dishes」。「料理」という意味と「皿」という意味がある。皿というコアの意味に対して、さらに乗っている食べ物、つまり料理という意味が隣接性からもたらされた。それほど研究が進出おらず、一般的な例として挙げられるものがまだ少ない。
シネクドキ―は歌詞や詩、スラングで用いられるパターンが多い。上位概念で下位概念を示すパターン、その逆の下位概念で上位概念を表すパターン。
Kleenex = tissues
Hoover = vacuum cleaner 今やdysonの時代なので将来dysonになるかもしれない
plastic = credit card (スラング)
ivories = piano keys (鍵盤が象牙で作られれていたから)
suit = businessman/businesswoman
boots = soldiers
glasses = spectacles
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