学校英文法の真の目的はテストとして成立させるためのルールを作っているに過ぎない。文法をマスターすれば確かに文法的に間違いはないかもしれない。ただ、なぜそういう表現になるのかということを真に理解しない限り使いこなすことはできないだろう。使いこなすとは主に英語の理解の助けになるということである。
例えば、ingを使い用法に下記のものがあると教えられる。
現在進行形
動名詞
分詞の形容詞的用法
spend + 時間 +ing
分詞構文
これらを知り、理解することが英文を読んだり、話したりすることに意味があるかと言えば、まったくない。どれもingのコアのイメージ「途中」というイメージを持っていれば理解可能である。このコアイメージはそのままで、文脈により品詞が変わっているに過ぎない。実際、異なる使用法自体は一切意識する必要はないし、脊髄反射できればそれが一番良い。
一方で学校文法の教え方はどうであろうか。
・現在進行形:現在、動作をしている途中だということを表す。【意味】 ∼している、∼しているところだ
・動名詞:動詞のing形で「∼すること」を表す
・分詞の形容詞的用法:分詞が名詞を修飾する用法を分詞の形容詞的用法という。
(1) I know the running girl. 私は走っているその少女を知っている。
(2) I know the girl running over there. 私は向こうを走っているその少女を 知っている。・spend + 時間 +ing系
anticipate O doing(…が~することを予期する) / cannot bear O doing(…が~することに耐えられない) / hate O doing(…(人)が~することを嫌う) / will not have O doing(…に~させない) / imagine O doing(…(人)が~するのを想像する) / not mind O doiing(…(人)が~するのを気にしない) / put up with O doing(…が~するのを我慢する) / recall O doing(…(人)が~したことを思い出す) / remember O doing(…(人)が~したことを覚えている) / can see O doing(…が~しているのを見る/…が~しそうだと思う) / cannot stand O doing(…が~することを我慢できない) / tolerate O doing(…(人)が~するのを許す) / not want O doing(…に~して欲しくない)
・分詞構文 「-ing から始まる句」と「主節」という組み合わせからなる英文を分詞構文と呼び、その意味は「~して、…」などと訳されます。
分詞構文は主に「時」「理由」「結果」を表します。他にも「譲歩」「条件」を表します
こういった一般的な教え方をするわけだが、このような場合分けが必要だとは思わない。「途中」というコアイメージを持ち、それぞれ形容詞的、名詞的、文として使われる場合があると知っていれば十分である。分詞構文などという高尚な名前が付き、いろいろな理由や結果を表すとあるが、それはそうだろう。一つの文として成立しているわけで、文になれば後に続く分との関係性が出てくる。その関係性は自然とイメージの中に浮かぶはずで、前もって理由や譲歩がくる、などと教えられる必要はないのだ。
Having nothing to do, I went to bed early.
この説明として、「やることがなかったので、私は早めに寝た」、この場合は理由を表していると説明があった。そうではなく、まずイメージすることはやることがないというその状況の認知である。その状況が前景化されているのだ。理由を表すなどどうでもよい。退屈な時に、必ず寝る人もいるだろう。その場合は「時」、でもあるし、「結果」にもなりうる。このあたりを無駄に説明して理解を妨げさせるものが学校文法である。こうした間違った教えをまずはぬぐい取らなければ上級者にはなれない。
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