これまで私が書いてきたコラムを見ると、なかなかエッジの効いたことを言っているなと思った。そして大概の一見さんは逃げていくだろうと思う。まあ、それは構わない。真実に気が付いたものだけが救われればいい。気づかなければ実力は停滞し、不名誉な撤退へと追い込まれるだけの話である。それによって大きな不幸に見舞われることもないだろう。ただ、やはり真実に気が付いた英語学習者は何とか救いたいし、私の屍を乗り越えて人生を切り開いてほしいと思う。ではどうすれば真実の英語学習にたどり着くことができるのだろうか。それは現在教えられている英語学習の方法をすべて否定することから始められるべきである。
文法。例えば現在完了形。普通はこのように教えられる。
①経験用法:ある行為を経験したことを表わす。I have been to America twice.
②継続用法:ある行為を続けていることを表わす。I have studied English for three years.
③完了用法:ある行為が終わっていることを表わす。I have already finished my homework.
正直、中学当時なかなか理解できなかったし、それはかなり勉強した後もなかなか理解できなかった概念だった。実際みなさんもそうではないだろうか。これは継続している状態か、それとも終わっているのか?なんて考えると日が暮れてしまう。ほんとなんて無駄な努力と時間であったか。
素直に捉えよう。haveはそのままの意味で、持っている・続いているという状態と考えよう。どういう状態かは後ろの動詞で説明される。①はアメリカという場所にいるという状態を2回持った、②は英語を勉強したという状態を持った、③は宿題を終えたという状態を持ったということである。そしてそれが全てであり、これが頭の中でイメージできればそれでOKなのである。経験用法、これは継続用法などと考えること自体無意味というほかない。文法は日本語であれ、英語であれsubconcious(無意識)なものであり、どの用法かを考えさせる意味などまったくナンセンスなのだ。ちなみに用法などと言っているが、実は後ろについている前置詞がマーカーであり、①の場合、toが物と物がくっついているイメージなので、すでに二回アメリカにくっついた状態がある、つまり行ったという意味になる。②はforがマーカーになっており、forはもともとある方向に向ける意味でまだ離れている状態を表している。look for (探す)とはまさにこのことで、目をある方向に向けるという意味で、対象物はまだそこにあるかは不明である。ここでは for three years 3年間という意味だが、3年間に向かっている(厳密には3年たっていない)。反対に③は動詞が終えているという状態を持っているので、これ以上続けることはないという意味を発生させている。つまり現在完了形に3つの用法があるわけではなく、後に続く動詞や前置詞の意味から勝手に経験や継続などの用法になっているのである。現在完了形とは動詞の状態を保持しているという意味にすぎない。あえて言うなら経験としての意味合いだろうし、この意味だけ知っておけば良い。あとは動詞や前置詞をイメージで捉えることができていれば現在完了という表現のイメージがvividに浮かんでくる。
このように、今の英語の教えられ方は全く人工的でわかりにくく、はっきり言って何の価値も見いだせない、ただの学者の戯言(たわごと)である。英語のテストのためだけに作られた無用の産物である。どういうイメージでしょう、とは問題には出せないが、どの用法でしょう、であれば白黒のついた答えがある。そうすればテストは作りやすい。とはいえ、である。多くの人は出自のハッキリしたみんなが信頼できるものを信頼することしかできない人がこの世の大半を占めている。こうした人は、権力がこうだということに対して疑問を持たない。こうして人は平凡になり、ただの家畜としての意味合いの人生しか生きられなくなる。
まずはこれまでの英語のロジックをすべて否定し、構築し直す必要がある。そうしなければいつまでたっても正当な英語の理解ができないまま時間が過ぎ去っていく。洗脳を解くのだ。英語はこうして学ぶというこれまで教わってきたすべてのやり方を。そしてなぜそれをやるのか、どういう効果があるのかしっかりとわきまえてからもう一度トレーニングを始めよう。
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