日本語の丁寧表現は単なる言葉の表現の違いである。しかし英語の場合は、過去形のもつ距離感で表現する。距離感とは、時間的なものだけでなく、相手からの距離感であったり、現実からの距離感であったりする。相手からの距離感はwould you ~だったり、could you~などの助動詞の過去形を用いる場合が多い。現実との距離感は仮定法である。この三つはそれぞれが排他的ではなく、相互の使われる場合が多い。つまり、現実との距離感を表現する仮定法で丁寧な表現を行ったりする。「私は行きません」とはっきり言いきるより、「予定がなければいくのだけど(実際は行かない)」と言ったりする。日本語の場合は仮定法というより、理由の内容を重視しており、仮定法そのものを丁寧な表現とは言わない。したがって仮定法を用いる場面は主にそういった相手の距離感をおもんばかった場合であり、これはなかなか馴染みがなく、日本人が仮定法を使いこなせない理由となっている。
<丁寧のレベル別表現>
・Turn on the light.
・Please turn on the light.
・Will you turn on the light?
・Can you turn on the light?【過去形表現】
・Would you turn on the light?
・Could you turn on the light?
・Could you possibly turn on the light?
・I wonder if you could turn on the light.
・I was wondering if you could turn on the light.
・Would you mind if I asked you to turn on the light?
丁寧さを上げるには、過去形を用いることと表現を長くする方法がある。ただし、相手にとってプラスになるようなことは命令形であっても強いイメージは無く、フレンドリーな感じを表現することができる。
このように過去形に出会ったときは常に距離感を意識して英語に取り組むとより理解がスムーズになる。
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